No5 ヒロシですメルマガ 僕について⑤

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こんにちは、ひろしです。
今回は、ぬるま湯の中で安定して働いていたころの話にお付き合いください。

僕が勤め始めることになった熱海のTホテルは海岸沿いの国道に沿った一等地にあり、創業者である衆議の時代には吉田茂首相が愛用していた由緒あるホテルだったのですが、不幸にして後継者がすんなり決まらずもめていたところに、僕の勤めた商社のオーナーが当時40億円だったかで買収して、全館を改修している最中でした。

 

スタッフは幹部の一部に創業者の書生だった方が残り、他は流れ者の寄せ集め集団w。前科者もいましたし、酒で失敗して流れてきた公務員、多様化の現代では問題にしてはいけない性癖のある者、後日判明するのですが現役の犯罪者もいたのです。

その中に2流の私大出とはいえ親会社から送り込まれたスタッフという事で、K松部長という創業者の書生だった方からかわいがっていただけたのです。

また、当時はバブルの真っ只中という事で1週間に1件程のペースで日本中のホテルを買収して、ほんの一年ほどで23軒のホテルを擁するホテルグループになってしまいました。僕も2軒隣のホテルを買収した時には一時出向してフロントを指導するリーダー的な役割を与えられたりもしました。

Tホテルに戻ってからは、20台半ばで予約課の係長となりわずかながらも部下を持つ身分になっていました。給料は相変わらずコンビニのバイトをした方が良いくらいのブラックさでしたが、常務になっていたK松さんの部下としてぬるま湯のような環境ですっかり商社マンになったことを忘れて日々を過ごしていました。

ひろし

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